今回は、神奈川県横浜市で孤独死による特殊清掃のご依頼となりました。近所の方が異臭に気付き警察に通報したとの事でした。死後3日での発見ということで、腐敗臭はそこまで発生していませんでしたが、ゴミ屋敷状態となっており、生ごみなどの生活臭や、生前飼っていた犬が外に出れずに糞尿を撒き散らかしていた為、ペット臭も充満しておりました。
- 参考記事
①一次消臭、汚染物の撤去
最初に作業員が安全に作業するために簡単な初期消毒を行います。
現場で作業をするにあたり、部屋全体の消臭・除菌をします。噴霧器を使い、部屋全体に薬剤を噴霧して一時的に、作業できるような環境を整えます。
その後、汚染された家財の撤去をして、
臭いの元になるものを部屋の中から取り除きます。
②清掃
汚染物(糞や尿)を手作業で除去し、丁寧に清掃します。固まって踏みつぶされた糞は土間のように固くなるので、鍬やスコップなどを用いて、大まかな糞を除去します。
次に、スチールウールや金物ブラシなどを用いて糞を粉末状にして除去します。
経験値の無い業者などは液体をかけたりしますが、糞を伸ばすだけで除去には逆効果です。一度粉末にして落とす事が重要です。
糞尿の除去の最終工程は、窓枠やフローリングの隙間、敷居のレールなども含めて薬剤などを使い細かな所まで洗浄、ふき取りを行いました。
③消毒
死後3日ということで、部屋自体の汚染はあまり酷くはありませんでしたが、
吐血跡があったので、次亜塩素酸ナトリウムの薬剤を使い消毒をしていきます。
病気が原因で起こった吐血の場合、血そのものに菌が存在する可能性が高い為、決して素手で触れないように注意します。
そのため軍手などの布状の手袋ではなく、ゴム手袋が必須です。
液体が気化し、呼吸時に吸い込む恐れがあるので、マスクを二重に着用し作業しました。
④仕上げ
最後に、空間の臭いは作業員の手作業では落とせないので、機械で高濃度オゾンを発生させて空間の洗浄を行います。
今回は、2DKのお宅で、5人で3日間作業を行いました。
作業費:410,000円